どんぐり薬局では、処方せん受け付け時に、まずその処方について何か問題がないかどうかをチェックします。問題があれば、医師に疑義照会したり、お薬の説明をするときに患者さんに確認して問題点を明確にします。
そして毎日行う薬剤師のミーティング、つまりケア・カンファレンスに提案しみんなで検討します。このコーナーでは、どんぐり薬局のケア・カンファレンスの中から、気になるケースを掲載しようと思います。



コレステロールと尿酸値が高かったSさんのカンファレンス
Sさんは50代前半の元気なお父さんです。
以前から高血圧の内服薬を処方されていましたが、最近の検査でさらにコレステロールと尿酸値が上がっていたことがわかったそうです。
検査結果をしっかりメモしてきたSさんは、薬剤師に結果を見せてくれました。
「t-chol(総コレステロール)・・・246(mg/dL)、 TG(トリグリセライド)・・・440(mg/dL)、 HDLコレステロール・・・39(mg/dL)、 LDLコレステロール・・・138(mg/dL)、UA(尿酸)・・・8.6(mg/dL) ・・・。今日から2種類も薬を増やされてしまったんだよ」
 Sさんにはメバロチンとザイロリックが追加になっていました。

カンファレンス

高尿酸血症や高脂質血症は、高血圧の患者さんに合併しやすい疾患です。高尿酸血症の原因は高血圧です。高血圧によって腎からの尿酸の排泄が抑制され、筋での尿酸産生が増加するといわれています。また、疫学調査から高血圧患者では血清尿酸値の上昇が心血管系事故と相関していることがわかってきました。
2001年のHypertension誌に掲載された論文によると、血清尿酸値が1.0(mg/dL)上昇すると、収縮期圧は10mmHg、血清コレステロールでは20(mg/dL)に上昇することになるそうです。ということは、尿酸値のコントロールは、他の2つの値も減らせることにつながり、心血管系リスクを減らす効果にもつながりそうです。
 Sさんにこれを説明し、尿酸値の目標値は7.0mg/dL以下であると伝えることにしました(女性ではもう少し低くなります)。さらに、食事や運動などの面からも尿酸値を減らせるような情報提供をしていこうという結論も導き出されました。
 高血圧患者の高尿酸血症は、尿酸の排泄抑制も原因です。ザイロリックでコントロールできなければ、ユリノームの併用も医師に提案すべきでないかという意見もでました。ロサルタンは尿酸排泄量を増加させ、血清尿酸値の低下がみられることが知られています。そのような降圧薬への変更も提案できると、カンファレンスは盛り上がりました。